63歳 女性 群馬県 みどり市
平成27年1月16日
めまい 頭が重い
Sさんは、10年前に突発性難聴になって入院しています。
当時、ステロイドの治療で突発性難聴は良くなりましたが、その後3ヶ月に1回めまいが出現するようになってしまいました。
60歳で定年となり仕事を辞めて、一時期調子が良くなっていましたが、一年後にめまいと吐き気が出現するようになりました。
その後1年間で2回ほど強いめまいが出現しています。
直近では、一週間前に強いめまいが出現し、その後も朝に軽いめまいが出ています。
最近は、一週間に一回ほど夜寝られないことがあるとのことです。
まずは現在のお体の状態を教えていただけますか?
また、週に一回ぐらい、よく睡眠がとれないことがあります。
病院で検査もされているようですね。
良性のめまいだと言われていますが、なかなか良くならず、ずっとこのままなのかと思うと、気分も落ち込んでしまいます。
定年になって、新しい生活がはじまってこれからという時に、良い手立てはないものかと思い、こちらに伺いました。
脈を診ると弱く、体のエネルギーが無い状態を表していいます。そして、その中にやや緊張が存在している状態でした。
脳への血のめぐりに関係する椎骨脳底動脈に問題があるサイン、脳神経の疲労のサイン(僧帽筋の緊張)も見られ、
また、お腹の状態を診ると、免疫の弱体化、瘀血の問題を示すサインも出ていました。
まずは週一回のペースで治療をしていくとお伝えしました。
脳への血のめぐりを高めるために、椎骨脳底動脈の状態を改善するツボを使用。
また、免疫強化、瘀血解消のツボも使用しました。
使用したツボは、陰陵泉 中封 曲池 四瀆 崑崙 天柱etc
加えて、毎日の自宅でのセルフ灸を指導。
初診(1月16日)
はじめての鍼灸、しかもあまり鍼灸を信頼していないことが見受けられたため、小学生でも平気で受けられる無痛鍼による施術を行った。
心が鍼を受け入れていないために、体の反応も今一つ。
このような患者さんの場合、効果が現れるのに時間がかかることが多いので、施術を継続していく事の必要性、しっかり継続していくことで改善が見込める事をお伝えした。
二診目(1月23日)
前回施術の後、2日後に強いめまいが出現した。
朝のめまいも依然としてある。
三診目(2月6日)
大きなめまいは出ていない。
小さなめまいも、以前より軽くなってきている。
※予想以上のスピードで状態が良くなっていることもあり、月に二回の施術ペースに変更。
四診目(2月26日)
めまい無し。
調子良い。
五診目(3月13日)
寝不足になると、めまいっぽくなることが頻繁に有ったのが、無くなった。
六診目(3月25日)
朝4時に目が覚めてしまうとのこと。
入眠時間が、夜の10時半、11時なので、それほど心配する必要はないと伝える。
本日の朝から、頭重とめまいが起きそうな感じがある。
七診目(4月10日)
調子は悪くなかった。
最近、落ち込むことが無かった。
首がこって、脈が速いなと感じることが一回あった。
八~十二診目(5月7日~7月16日)
首の凝りを感じることが時にあり、そんな時はめまいっぽい感じが出る程度。
日常生活に支障はないレベルで推移していた。
十三診目(8月5日)
回転性めまいが起こった。2時間ほど起きられず。
めまいが起こるまでの4日間、暑さと、ご主人のいびきが原因で、睡眠が良く取れなかったとのこと。
それが原因となって、久々の回転性めまいが起こったと考えられる。
十四診目(8月20日)
前回の回転性めまいは一時的なもので、その後は特に大きく変わってはいない。
状態が
十五診目(9月1日)
今朝、目が覚めた時にめまいを感じたが、起きたら大丈夫だった。
※多少めまいを感じることはあるものの、日常生活に影響するような程度ではないため、治療間隔を1ヶ月に一回に。
十六診目(10月15日)
めまいは出なかった。
十七診目(12月3日)
東北にバス旅行に行った。
帰って来てから疲れ、風邪をひいた。
十八~二十一診目(平成28年1月28日~4月28日)
めまいを少し感じることもある程度。
また不眠になってきた。
二十二診目(7月14日)
一週間前に少しフラフラした程度。
前回の治療から二ヶ月経ったところで、少しめまいが出る感じだった。
二十三診目(8月18日)
一週間前からめまいが出るように。
その前からめまいがでそうな気配があった。
二十四診目(12月1日)
ずっと大丈夫だったが、一週間前からめまいが出るように。
11月上旬ごろから変な感じだった。
二十五診目(12月22日)
前回の治療後、翌日からめまいは軽減。
二十六診目(平成29年1月5日)
12月29日に、一日2~3時間ほどパソコンで年賀状を作成していた。
寝不足もあった。
30日31日と回転性めまいが出現。吐き気、めまいもあった。
二十七診目(5月11日)
4月に物干しを干そうとしたら、回転性めまいが出現した。
その後も、頭の重いのが続いていて、昨日運動をして横を向いた時に回転性めまいが再び出現。
二十八診目(5月23日)
めまいは落ち着いた。
二十九診目(7月13日)
昨日の朝から、めまい出現。
5日前からキーンとする耳鳴りがあった。
一ヶ月前から、肩こりがひどかった。
三十診目(7月20日)
めまいは落ち着いた。
※これ以降も、普段は調子よく、疲労が蓄積して首の凝りがひどくなるとめまいが出現し、その都度治療をして改善させています。
初回の来院時、看護師であるSさんは「自分が鍼灸を受けるなんて・・・」としきりに言っていました。
長年、西洋医学の世界に浸ってきていたため、東洋医学である鍼灸治療を受ける自分に納得できなかったようです。
数回の施術の後、治療効果を実感してからは積極的に通われるようになりました。
一回目の治療の時は、施術に対する体の反応が悪く、効果が出るのに時間がかかるかなという印象でした。
しかし、効果を実感するとともに反応も良くなったため、スムーズに良くなっていきました。
心と体は密接な関係があるので、心の状態(治ろうとする気持ち、施術に対する信頼)などは、治療効果にも大きく影響します。
この事例をご覧になって、鍼灸を受けるかどうか迷っている方がいたら、この点をよくよく考えてから決めてください。
せっかく受けるのなら、出来る限り効果が出やすい状況で受けて欲しいので。
大成堂中医針灸院
院長 藤田 勇
脳の反射を利用した刺さない鍼を用いて、
病院で検査や治療を受けても解消しない体の悩みに
どうしていいのかわからない人たちを治療。
大学病院(日本医科大学・自治医科大学)で
計10年以上鍼灸外来を担当。
鍼灸臨床歴20年、のべ19,000人以上を治療。
刺す鍼から、刺さない鍼へ
刺さない鍼は、ハーバード大学で認められた鍼灸治療スタイルと、
中国でレジェンドと呼ばれる老師達に学んだテクニックを組み合わせ、
日本で多くの先生達から学んだ知識と技術、
解剖学、生理学、心理学といった西洋医学の知識、
さらに20年の臨床現場での経験を組み合わせて熟成させた、
大成堂オリジナルの技術。
(昼休み13:30~15:00は電話がつながりませんので、LINEかメールをご利用ください)