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耳鳴りのセルフケア3選|ツボ・呼吸・心の整え方

あなたの「聴こえ」は、整えられる

静かな場所にいるのに、「キーン」と高音が鳴っている。
寝ようとすると「ジー」という音が気になって眠れない。
いつのまにか当たり前になってしまった耳鳴りに、「もう慣れるしかないのかも」とあきらめていませんか?

第1回・第2回の記事では、耳鳴りの原因が「更年期」や「自律神経の乱れ」、そして「東洋医学でいう五臓のバランス」と深く関係していることをお伝えしました。

今回は、それらの背景をふまえたうえで、自宅でできるやさしいセルフケアを3つご紹介します。

耳鳴りに効果的な3つのセルフケア

① ツボ刺激:耳まわりと心をゆるめるポイントを押す

耳鳴りのケアでまず注目したいのが、耳のまわりや精神的な緊張をほぐす「ツボ」です。ツボは単なる“押しどころ”ではなく、気や血の巡りを調整するスイッチのようなもの。以下の3つのツボを、1日に数回、やさしく押してみてください。

🌿おすすめのツボ3選

ツボ名場所効果
翳風(えいふう)耳たぶの後ろ、顎の骨と耳の間の隙間耳の気の流れを整える
完骨(かんこつ)耳の下の骨、乳様突起すぐ後ろ聴覚神経の安定、耳鳴りに有効
郄門(げきもん)手首のシワ中央と肘のシワ中央を結んだ線上で、肘より三分の一の場所精神安定、イライラや不安の軽減

🌱基本のツボ押しポイント

  • 息を吐きながらゆっくり5秒ほど押し、力を抜いてゆるめる
  • 1回3〜5セット、朝晩に実施がおすすめ
  • 強く押しすぎない(痛気持ちいい程度)

これだけでも、「なんだかスーッとする」「ふっと耳が楽になる」と感じる方も多くいらっしゃいます。


② 東洋医学的呼吸法:腹式呼吸+意識の置き方

呼吸は、無意識に自律神経を整える力を持つ、最も手軽で強力なツールです。特に東洋医学では、「呼吸」は気の出入りであり、心身の状態と深くつながっています。

ここでご紹介するのは、「腹式呼吸」と「意識の配置」を組み合わせた、耳鳴りに効果的な呼吸法です。

🌿ステップ

  1. 頭のてっぺん(百会)が天井から糸で釣られているイメージの姿勢で立ってても坐っていてもOK
  2. 鼻からゆっくり息を吸いながら、両手をおへその下(丹田)に置いて意識を集める
  3. 口から細く長く吐きながら、全身がゆるむイメージを持つ
  4. 1回1分、朝晩または耳鳴りが気になるときに実施

ポイントは、「耳に意識を置きすぎないこと」
多くの方は耳鳴りが気になるあまり、無意識に「耳そのもの」に意識を集中させてしまい、かえって神経が過敏になります。

意識を下(丹田)におくことで、自律神経の“緊張モード”から“リラックスモード”へと自然に切り替わっていきます。


③ 思考の整え方:「なんとかしなきゃ」を手放す

耳鳴りの悩みが長引く人の多くが口にする言葉があります。

「この音をどうにかしたい」「止めたい」「なんで治らないの?」

その気持ちは当然のことですが、実はこの“なんとかしなきゃ思考”が、交感神経を常に高ぶらせてしまい、耳鳴りを悪化させる原因にもなっているのです。

🌿思考を整えるための小さなヒント

  • とりあえず、今の状態を「なっちゃったものは仕方ない!」と受け入れる
  • そして「治らなくてもいいや」と腹をくくる(その上で治る体に整えていく行動をとる)
  • 「体がメッセージをくれている」とポジティブに置き換える

東洋医学では、「心の持ち方」も体の状態に大きく影響すると考えます。

耳鳴りは“敵”ではなく、“あなたの思考の癖、気にしい、自己犠牲、生真面目、完璧主義・・・といったこれまでの心のあり方が体に負荷をかけてきて、いっぱいいっぱいになっているのを教えてくれているサイン”だと捉えることで、気の巡りが自然と穏やかになり、症状の和らぎにつながります。

こんな方は注意!セルフケアで逆効果になるケース

セルフケアは基本的に安全ですが、以下のようなケースでは注意が必要です。

  • 耳鳴りに伴ってめまい・難聴・激しい頭痛がある(メニエール病や脳疾患の可能性)
  • 呼吸法中に動悸・息苦しさ・胸の圧迫感が出る
  • 精神的に不安定で、「耳鳴りの音」に強く固執してしまっている場合

これらの方は、まず医療機関での確認や、東洋医学専門の治療院などでプロの判断を仰ぐことをおすすめします。

▶次回予告:生活習慣を見直すだけで改善できることとは?

セルフケアで「ちょっと楽になった」と感じたあなた。
次は、普段の生活の中で自然に耳鳴りを軽くしていく方法をお伝えします。

  • 食事で気を補う工夫
  • 質の良い睡眠をとるための習慣
  • 更年期と自律神経を整える「1日の過ごし方」

「耳鳴りがあるから○○できない」ではなく、
「整った生活の中で、耳鳴りが薄れていく」状態を一緒に目指しましょう。

【第4回はこちら】▶耳鳴りは生活習慣で変わる|更年期と自律神経を整える過ごし方

また、耳鳴りの治療に関して詳しく知りたい方は、専用の解説ページをご覧ください。

🔗耳鳴り特設ページはこちら

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