「耳鳴りがなかなか消えない」
「薬を飲んでも変わらない」
「年齢のせいなのかもしれないけど、気になって仕方がない」
こうしたお悩みを抱える方の多くが見落としがちなのが、日々の生活習慣です。
特に更年期に差しかかる50代女性は、ホルモンバランスの変化や家族関係の転機、仕事のストレスなども重なり、自律神経が非常に不安定になりやすい時期。
この記事では、耳鳴りの背景にある生活習慣の影響と、今日から取り入れられる「自律神経を整える過ごし方」について、東洋医学の視点も交えてお伝えします。
「夜になると耳鳴りがひどくなる」という声はよく聞かれます。
その理由のひとつは、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいっていないことにあります。
東洋医学では「夜は“陰”が満ち、体を休ませる時間」と考えます。
ところが、寝る直前までスマホを見たり、考えごとをしていたり、夜遅くまで明るい部屋にいると、本来休まるべき「陰の時間」が浅くなってしまうのです。
また、睡眠の質が悪いと「肝(かん)」と「心(しん)」のバランスが崩れやすくなり、精神的に不安定になり、耳鳴りの自覚が強くなります。
🛌改善のためのヒント
耳鳴りに悩む方が意外と知らないのが、カフェインと糖質の影響。
カフェインは交感神経を刺激し、心拍数や血圧を上げる作用があるため、自律神経が緊張気味の方には過剰に反応してしまうことがあります。
また、急激な血糖値の上下も「気の乱れ」を招く要因になります。甘いものを摂りすぎると一時的に元気になりますが、その後に血糖が急降下すると、めまいや耳鳴りが悪化することも。
☕️控えめにすべきもの
🌿代替としておすすめ
東洋医学では、「病は日常の中に芽生える」と考えます。
無理をしない、我慢をしない、そして“流れ”をつくることが大切です。
ここでは、耳鳴りを悪化させない1日の過ごし方のヒントをご紹介します。
時間帯 | 行動 | 東洋医学的意味 |
---|---|---|
6:30〜7:00 | ゆっくり起きて、白湯を一杯 | 胃腸(脾)を温めて「気」を巡らせる |
7:00〜9:00 | 朝日を浴びる、軽いストレッチ | 自律神経を整え、陽気を高める |
12:00〜13:00 | 温かい昼食(冷たいものは避ける) | 消化器を守り、気血の生成を促す |
15:00 | 軽い散歩や休憩でリセット | 気の滞りを防ぐ |
18:00〜19:00 | 早めの夕食+入浴 | 血行を促し、「腎」を養う時間 |
21:00以降 | 間接照明・音楽・リラックスモードへ | 陰の時間に切り替える準備 |
このように、“緩急のある流れ”をつくることで、体のバランスは徐々に整い、耳鳴りも軽減していく可能性があります。
耳鳴りの背景には、東洋医学的に「気虚」「血虚」「腎虚」が絡んでいることが多く見られます。
以下のような食材を日常的に取り入れていくことで、体の内側から“巡り”を良くすることができます。
🌾気を補う食材
❤️血を補う食材
🪨腎を補う食材
🍵おすすめのお茶
「生活を整えても、なかなか改善しない」
「病院に行っても異常がないと言われた」
そんなあなたに向けて、次回は耳鳴りに対する治療法の比較をお伝えします。
✅【第5回はこちら】▶耳鳴り治療、何を選ぶ?病院・治療院・東洋医学の違いと選び方
また、自分に合った治療を受けたいと感じた方は、こちらをご覧ください。
大成堂中医針灸院
院長 藤田 勇
脳の反射を利用した刺さない鍼を用いて、
病院で検査や治療を受けても解消しない体の悩みに
どうしていいのかわからない人たちを治療。
大学病院(日本医科大学・自治医科大学)で
計10年以上鍼灸外来を担当。
鍼灸臨床歴20年、のべ19,000人以上を治療。
刺す鍼から、刺さない鍼へ
刺さない鍼は、ハーバード大学で認められた鍼灸治療スタイルと、
中国でレジェンドと呼ばれる老師達に学んだテクニックを組み合わせ、
日本で多くの先生達から学んだ知識と技術、
解剖学、生理学、心理学といった西洋医学の知識、
さらに20年の臨床現場での経験を組み合わせて熟成させた、
大成堂オリジナルの技術。
(昼休み13:30~15:00は電話がつながりませんので、LINEかメールをご利用ください)