首こりによる頭痛を解消したK子さん、毎月、ひどい頭痛で何回も寝込むこともありました。
脳神経外科で頭を調べてもらっても異常はみつかりません。首こりもひどいため整形外科で首の検査もしても頸椎にも異常は見つかりません。
調子の悪い日は朝起きた時に軽い頭痛があるので、早めに痛み止めを飲んでしまいます。
それで頭痛が治まる時もあれば、効果なく寝込むほどの頭痛になってしまうこともあります。
このまま痛み止めを飲み続けるのも嫌だし、なにより薬を飲んでも頭痛が良くならないことに悩んでいたK子さんでしたが、現在はほとんど頭痛に悩むことなく生活することが出来ています。
どうしてでしょうか?
その秘密を、首こり頭痛に悩んでいるあなたに、これから順を追って解説していきたいと思います。
この記事の目次
脳の病気に伴う緊急を要する頭痛から慢性の頭痛まで、頭痛にはいろいろな種類があり、首こり頭痛は慢性頭痛の中の一つです。
まずは慢性頭痛の中で有名な三大頭痛をみていきましょう。
慢性頭痛の大半がこの緊張型頭痛です。頭のまわりを何かで締め付けられたように感じ、「ヘルメットをかぶったような」痛みと表現されることがあります。
長時間のパソコンなどの事務作業や、精神的なストレス、運動不足などが原因でおこります。
軽度の場合は、リラックスして休んだり、ストレッチをすることで楽になります。
くりかえす緊張型頭痛のために痛み止めをだらだらと飲んでいると、薬物乱用頭痛になってしまうこともあるので注意が必要です。
長時間同じ姿勢で、筋肉がずっと緊張した状態でいると、筋肉の中の血流が悪くなり、筋肉の中に老廃物質が溜まってしまいます。
そして、その老廃物質が筋肉を更に緊張させ、緊張した筋肉が神経を圧迫することでこりや痛みがおこるメカニズムです。
頭の片方(もしくは両方)に脈を打つように「ズキンズキン」と痛みを感じるのが特徴です。数時間から長い時は数日続くこともあります。
重症の場合は動くこともできず、仕事や家事、勉強などが手につかなくなって寝込んでしまうことも多くあります。
痛みに伴って吐き気もあり、光がまぶしく感じたり、音やにおいにも敏感になることもあります。
頭の中の血管が拡張することで、三叉神経が刺激をうけ、それが大脳に伝わり痛みと感じられます。
更にその刺激は視覚、聴覚、嗅覚、嘔吐中枢にも伝わるため、上記の随伴症状がおこるものと考えられています。
また、女性の場合、月経の周期に伴って片頭痛が起こる場合が多くあります。
緊張型頭痛や片頭痛に比べると少ない頭痛なので、初めて名前を聞くかもしれません。
20代~40代の男性に多くみられ、群発地震のように一定期間のなかで集中して頭痛が起こるためこの名前がつけれらました。
一度頭痛が出はじめると、一二ヶ月間毎日頭痛が起こるようになります。
「目がえぐられるような」とか「キリでさされるような」耐えられないほど非常に強い痛みです。
まだ、どういうメカニズムで起こるか解明されていませんが、片頭痛と同じように血管が拡張することで痛みが起こると考えれられています。
目の後ろを通る血管が拡張するため目の奥が痛くなり、この血管をとりまく涙腺や瞳孔をコントロールする自律神経が刺激されるので、涙が出たり瞳孔が収縮するというような症状がともないます。
首こり頭痛は、この三大頭痛の中の緊張型頭痛の範疇に一番近いと考えられますが、実は片頭痛も範疇に入ってきます。
西洋医学的に解明はされていませんが、首こりが片頭痛の原因の一つになっているのは確かです。
なぜそう言い切れるのか?
冒頭のK子さんは整形外科で片頭痛と診断されていましたが、首こりを解消していくことで頭痛が起こらなくなっています。
首から頭に伸びる神経が、首こりによってその神経を圧迫して起こる⇒緊張型頭痛
首こりが進んだ状態になり、筋肉にトリガーポイントが発生することで起こる⇒片頭痛
非常に乱暴なまとめ方をすると、このように分けられます。
筋肉にトリガーポイントが発生すると、その筋肉と一見関係ない場所に痛みが出てきますが、これを関連痛と呼びます。
K子さんのケースも、首の筋肉にトリガーポイントが発生したことで、片頭痛と診断される頭痛が起こったと考えられます。
では、この首こり頭痛を解消するための方法はないのでしょうか?
もちろんあります。冒頭に出てきたK子さんも、長年の首こり頭痛を解消することができています。
その方法をご紹介する前に一つ注意してもらいたいことがあります。
それは整体やカイロプラクティックで首をバキバキするのは危険だということです。
首の筋肉が緊張している状態で首をバキッとすると、無理に首の筋肉が引き延ばされて痛めることが良くあります。
整体やカイロプラクティックに行ってから首の調子が悪くなったという人が多いのは、これが原因です。
本当に上手な整体やカイロプラクティックの先生なら、その辺りを調整しながら首をバキッとするのですが、そういった先生はあまり多くないので注意が必要です。
また、マッサージでも調子を悪くする人もいます。
首の筋肉はデリケートなので、ギューギューと強い力でマッサージをすることで、余計調子が悪くなる人も多いものです。
そのような乱暴な方法を使わなくても、首こり頭痛の原因となる筋肉を緩めることはできます。
ただ筋肉を伸ばせば良いというものではありません。
首こり頭痛の原因となっている筋肉を充分にストレッチできているかが重要になってきます。
首こり頭痛の原因となる筋肉を緩めるには、少しコツがあります。
そのコツを動画で解説します。
先ほどギューギューと強い力でマッサージすることが危険だと書きましたが、軽い力でマッサージするのは、首こり頭痛を解消するためには問題ないどころか大変効果的です。
そのマッサージの方法を動画で解説します。
首こり頭痛の原因となる筋肉をゆるめるツボは崑崙です。
このツボにお灸をします。
せんねん灸が良いでしょう。
詳しくはこちらのページ(せんねん灸の効果的な使い方)を参照してください。
首こり頭痛は、その緊張した首の筋肉をしっかりと緩めることができれば解消できます。
だらだらと痛み止めや筋弛緩剤などを飲み続けないで、上手に筋肉を緩めて頭痛とサヨナラをしてほしいものです。
この記事が、その参考になれば幸いです。
ここで紹介している方法でも緩めきれないほど重症の首こりの場合は、首の治療を得意とする鍼灸院で治療を受ける事をおススメします。
また、あなたのお知り合いで頭痛に悩んでいる人がいたら、この記事をぜひ教えてあげてください。
大成堂中医針灸院
院長 藤田 勇
脳の反射を利用した刺さない鍼を用いて、
病院で検査や治療を受けても解消しない体の悩みに
どうしていいのかわからない人たちを治療。
大学病院(日本医科大学・自治医科大学)で
計10年以上鍼灸外来を担当。
鍼灸臨床歴20年、のべ19,000人以上を治療。
刺す鍼から、刺さない鍼へ
刺さない鍼は、ハーバード大学で認められた鍼灸治療スタイルと、
中国でレジェンドと呼ばれる老師達に学んだテクニックを組み合わせ、
日本で多くの先生達から学んだ知識と技術、
解剖学、生理学、心理学といった西洋医学の知識、
さらに20年の臨床現場での経験を組み合わせて熟成させた、
大成堂オリジナルの技術。
(昼休み13:30~15:00は電話がつながりませんので、LINEかメールをご利用ください)