27歳 女性 群馬県 藤岡市
めまい 踵のしびれ 生理痛 他人にも聞こえる耳鳴り
1年前にディズニーランドへ行って長時間歩いてから、左大腿外側の痛みが出現した。
その後その痛みは落ち着き、やや違和感があるのみになる。
しかし、その3ヶ月後に左足底や踵にしびれが出るようになり、現在までずっと続いている。
しびれは整形外科で薬をもらったのみで特に診断はされていない。
半年ほど前にめまいが出現し、現在もふわっとするめまいがする。
めまいの出現と同時に、右耳が痛くなる。
その2ヶ月後に耳閉感が出るようになり、ピキピキと音がするようになる。
この音は他覚的にもピキピキと聞こえる。耳鼻科では原因不明とのこと。
生理不順。
生理前、月の半分は調子悪い。
週に一回のペースで治療スタート。
瘀血、副腎疲労、骨盤内血流不全、椎骨脳底動脈血流不全などの状態が見受けられ、それぞれに対応するツボを使用した。
使用したツボは、中封 陰陵泉 照海 四瀆 環跳 大転子 難聴点etc
一回目の治療後、踵のしびれは10→7~8程度に軽減。
耳のつまる感じ、ふわっとするめまいも軽くなった。
三回目の治療後、踵のしびれは10→4~8程度になる。
耳閉感はしばらく無かった。のどのつまり感も感じた。
五回の治療で、踵のしびれほとんど無くなる。
耳は不調で、耳閉感はまだ強く感じている。
しびれがひと段落してきたので、生理の状態をもっと改善させたいということで、引き続き今での治療をおこないながら、女性ホルモンバランス療法も加えることになった。
一ヶ月後、生理前の状態が依然と比べだいぶ軽くなる。
しかし、耳閉感、ピキピキと聞こえる耳鳴りは全く変わらない。
ここで耳の状態を改善させるために、新たなツボを加える。
その一週間後、耳のピキピキが10→7程度まで軽減した。
計四回の治療で、耳は10→3程度までに軽減。
その後、治療ペースを二週間に一回に広げ、同様の治療を継続。
少し残っている足のしびれや、生理の調整、めまい、耳の状態の更なる改善をしていった。
三ヶ月間経過し、生理前に少し調子を落とすこともあるが、それ以外はほとんど気にならない状態になり、治療を終了とした。
この患者さんは、若いながらもいろいろな症状に悩まされていました。
坐骨神経痛の後遺症として踵にしびれが強く、この症状を軽減していくことを最優先にしていきました。
坐骨神経痛はヘルニアが原因と一般的には考えられますが、実際にはそうでないことが非常に多くあります。
梨状筋という筋肉が問題のケースがほとんどだと言っても良いものです。
実際、この患者さんも梨状筋を緩めていくことで、速やかに坐骨神経痛は改善していきました。
梨状筋を緩めるポイントにお灸をすると、足先までピクんと刺激が通り、少し足が動きます。これは不快な感覚ではなく、患者さんも面白がっていました。
この現象がでると、非常に効果があります。
この患者さんを治療していて、効果を出すのが大変だったのがピキピキと聞こえる音でした。
実際、静かな治療室で、二人とも黙っていると、患者さんの耳からプチッ、ピチッ、というような音が断続的に聞こえていました。
多分これは、耳と喉の奥をつなぐ「耳管」という管に問題があるのだろうと推測はできました。
しかし、初めてのケースで、最初はまったく効果を出すことが出来ませんでした。
坐骨神経痛が改善していく中で、この耳鳴りをどうしたものか考え、あるツボを試しに押したところ、それまで頻繁に聞こえていた音の頻度が少なくなるではありませんか。
これはしめたと思い、もっと音が少なくなる場所は無いかと思い、ツボを細かく探していくと、ピタッと音が止まるところが見つかり、そこに鍼をしました。
そのことがあってから、その耳鳴りは改善するようになっていきました。
一定期間の治療の後、ほとんど気にならないレベルまで音がしなくなったのでした。
生理痛もあるとのことで、そちらも女性ホルモンバランス療法で対処しました。
基本的に、20代女性で、器質的な疾患が無い場合、生理痛の痛みを改善させることは簡単です。
治療を開始して一回目の生理から薬を飲まなくても良くなるケースは多く、多くても三回目の生理までには軽減していることがほとんどです。
女性の生理で痛みが起こる事は、本来は普通ではないことなので、器質的な疾患が無い限り、生理痛があることがおかしいのです。
なお、器質的な疾患があっても、無い場合よりは時間がかかりますが、改善していく場合の方が多いことを付け加えておきます。
大成堂中医針灸院
院長 藤田 勇
脳の反射を利用した刺さない鍼を用いて、
病院で検査や治療を受けても解消しない体の悩みに
どうしていいのかわからない人たちを治療。
大学病院(日本医科大学・自治医科大学)で
計10年以上鍼灸外来を担当。
鍼灸臨床歴20年、のべ19,000人以上を治療。
刺す鍼から、刺さない鍼へ
刺さない鍼は、ハーバード大学で認められた鍼灸治療スタイルと、
中国でレジェンドと呼ばれる老師達に学んだテクニックを組み合わせ、
日本で多くの先生達から学んだ知識と技術、
解剖学、生理学、心理学といった西洋医学の知識、
さらに20年の臨床現場での経験を組み合わせて熟成させた、
大成堂オリジナルの技術。
(昼休み13:30~15:00は電話がつながりませんので、LINEかメールをご利用ください)